本当の自分に気づく

本当の自分に気づく

「呪いの仮面」に本心が乗っ取られている

 

「仮面」というからには、本当はその下に素顔が隠れているはずです。

 

ところが、「呪いの仮面」とは、仮面に自分の本心が乗っ取られている状態なので、素顔の自分を自覚できなくなっています。

 

例として、「依存タイプ」の人は、「かわいそうな人」という仮面の下に、子どもの時の寂しさや不安を抱えているのです、その存在をほとんど認めていないのです。また、感情に責任を持ち、きちんとヶアできる自分を仮面の下に眠らせています。

 

『自己犠牲タイプ』の人は、「いい人」の仮面の下に、本当は自分の感情やニーズを抑え込んでいますが、その存在を認めていません。また、それらを表に出すことも許していません。

 

『自立タイプ』の人は、「できる人」の仮面の下に、本当は「相手に頼りたい」というニーズを持っていますが、その存在を認めていません。また、そのニーズを表に出すことも許していません。

 

このように、自分で認めていなかったり、嫌っていたりする本当の気持ちや人格のことを「シャドウ」といいます。

 

うすうす気づいている場合もありますが、「シャドウ」は本人でさえ意識できないほど心の奥底に埋まっているものです。

 

「呪いの仮面」と「シャドウ」の関係

 

「呪いの仮面」の下に「シャドウ」を押し込めてしまっている場合は、目の前にその「シャドウ」のような行為をする人が現れると敏感に反応してしまいます。

 

例を挙げて説明した方がわかりやすいので、私の経験を紹介します。

 

以前、公園でデートの待ち合わせをしていたことがありました。

 

のんびりする予定ですから、ちょっとくらい遅刻しても目くじらを立てるような状況ではありません。

 

しかし、そのときの私は、十分ほど遅れてきたか彼氏のことが許せなかったんです。

 

彼氏が来た途端に怒り出してしまい、険悪な雰囲気でデートが始まることになりました。

 

今思い出しても痛い思い出です。

 

当時は自分でも何でこんなに腹が立つのかわかりませんでした。

 

この経験と、「呪いの仮面」「シャドウ」がどう関係しているかについて説明します。

 

私はもともと、割とのんびりした性格です。

 

物事を計画的に進めることは、できないことはないけれど、むしろ今を楽しむことの方が得意です。

 

これが本来の自分です。

 

ところが、「早くしなさい!」と親に怒られたり、朝慌ただしく起きて私立の中学校に電車通学したりするうちに、「時間をきちんと守って計画的に行動する人」という「仮面」ができました。

 

私にとって、「時間を守る人」という仮面は外せないものでした。

 

しかし、その仮面の下で本来の自分、つまり「のんびりしたい自分」が苦しがっていたのです。

 

これが「シャドウ」です。

 

「シャドウ」を押し込めていると、目の前にその「シャドウ」丸出しの人が現れたときに猛烈に腹が立ちます。

 

私の例でいうと、「俺はこんなに我慢して時間厳守しているのに、あなたは何なの!」というわけです。

 

本当は、自分ものんびりしたかった、うらやましかったんです。

 

そして、そんな彼氏に対してものすごく腹が立った。

 

その怒りは、「のんびりしたい自分」を仮面の下に押し込めたときの心の痛みが原因だったのです。

 

しかし、このようなときに、いつも相手のせいにしていたら、自分が成長する機会を失ってしまいます。

 

それだけでなく、確実に恋人との関係を悪化させる方向に働きます。

 

つまり、イライラをきっかけにすれば、自分の「シャドウ」の存在に気づくことができるということです。

 

そして、それを外に出してあげることができれば、人間としてひと回り成長することができるのです。

 

イライラを感じられない場合は

 

しかし、もしあなたが、「自己犠牲タイプ」のような感じで、「怒らない人」という「呪いの仮面」をつけていたりすると、「イライラする」「腹が立つ」という感情そのものがわからない場合があります。

 

すると、イライラを感じることで気づくことができる「シャドウ」の存在に気づくことが難しくなってしまうんです。

 

このような人は、怒りの感情を抑え込んでいるときは、「気分が悪くなってくる」「嫌悪感を感じる」「吐き気をもよおす」「脱力感を感じる」、あるいはそれとは逆に「体に無意識に力が入る」という形で自覚症状が出るケースが多いようです。

 

また、怒りを仮面の下に押し込めていると、まわりの人が自分に怒りを向けてくるという現象が起きます。

 

これを「転移」といいます。

 

一緒にいたり、見ていてイライラするという人はあまりいないのに、自分がまわりの人からイライラされることが多い、いじめられることがある、なぜか恋人にキレられることがある、という人は、この可能性があるかもしれません。

 

私も、人と話している時に、その人が封じ込めている怒りが自分に転移してイライラしてきた経験があります。

 

人間には相手の抱えている感情を感じ取って自分のものにする「共感」という能力があります。

 

そのため、怒りを押し込めてしまうと、その怒りが周囲の人に転移するのではないかと私は考えています。

 

そして、本人は自分の怒りに鈍感になっていますが、まわりの人は敏感なので、先にイライラし始めるのです。

 

具体的な「シャドウ」の見つけ方は、後述していきます。