相手に尽くしすぎる
このタイプの人は、せっせと相手の男性の身の回りの世話をしたり、お金の面倒などを見たりしています。
行動だけ見ると、見返りを求めずに相手に愛情を与えているように見えますが、場合によっては注意が必要です。
それは、無意識に「償い」をしてしまっている場合です。
無意識に尽くしすぎてしまうという人は、子供の時に、家庭内に何らかの不幸があったり、病気で苦しんだり、精神面の問題を抱えた人がいたというケースがあります。
身近にいた家族と同じように苦しんでいる人を救いたい、という思いから、医療、福祉関係やカウンセラー、心理セラピストになったという人も多くいます。
もし、あなたがそういった動機から職業を選んでいたり、職場でまわりの人を助ける役回りばかりしているとしたら、この後の話をよく読んでください。
あなたは、とても優しい心をお持ちです。
まずそれを誇りに思ってください。
つらい境遇の中で、そのような優しい心が目覚めたというのは素晴らしいことです。
ここで一つ質問です。
あなたは、身近で苦しんでいた人を助けられなかったという罪悪感を持っていませんか?
また、その罪悪感を必死で抑え込み、「いい人」を演じるか、無価値感(自分に価値がないと感じる気持ち)を感じないように「役に立つ人」を演じるか、どちらかのパターンに陥っていませんか?
仕事以外にも影響が出ているかもしれません。
恋愛や結婚では、自分か一番幸せになれるパートナーを選ぶことが大事です。
ところが、もしかするとあなたは「自分が救いたい人」をパートナーに選ぶ傾向があり、実際に問題を抱えた人と交際することが多いかもしれません。
まず、自分の中に優しい気持ちがあることを自分自身で受け入れてください。あなたは優しく、愛情にあふれた人なのです。
ただ、自分でそれを受け入れていないだけなのです。
子ども時代のトラウマが原因
ようやく歩き始めた赤ん坊がふらつき、転びそうになると、思わず手を貸してあげたくなります。
しかし、赤ん坊にとっての幸せは「転ばないこと」ではありません。
「転んでも起き上がれること」「自分の力で歩けるように成長すること」そして、「見守ってくれる人がいること」が幸せなのです。
問題を抱えた人に対する接し方も、これと同じです。
手を貸しすぎてしまい、成長する機会を奪ってしまうことが。一番やってはいけないことです。
まず、相手のことを信頼して見守ること。
そして、相手が問題を抱えていても手を貸すのではなく、つらい気持ちに共感し、問題を解決できる「心の力」をつけてあげることが大切です。
相手の成長を願う心が本物の「愛」なのです。
もしあなたが、誰かを助けないと罪悪感を感じてしまうとしたら、まずはその罪悪感の90%が子ども時代に心の奥に押し込めた感情から出てきているものだと知ることが大事です。
目の前の相手に対して感じているその感情は、実は子ども時代に身近で苦しんでいた人に抱いていた感情なのです。
誤解を怖れずに言えば、あなたは子ども時代に罪を犯したと思い込んでいて、架空の罪を現在の仕事や恋愛を通じて償っているのです。
まずは自分が幸せになること
罪悪感を手放し、あなた自身が幸せに生きると決意することがとても重要です。
その際に、自分の中に「愛」、つまり他人を助けたい気持ちがあることに気づくことが助けになります。
信じられないかもしれませんが、人は幸せになることを無意識に怖れています。いいことばかり起こると、その反動が来そうな気がして急に不安になったり、誰かの嫉妬を怖れたりして、心の中でブレーキを踏んでしまうのです。
ですから、幸せを選ぶのは、実は勇気のいることなのです。
その勇気を出すことができれば、あなたと、あなたの未来の子孫、そしてあなたが関わるすべての人に幸せを広げる道が開けます。
ポイント
- 幸せに対してブレーキを踏んだり、困っている人を助けるクセのあるあなたは罪悪感を感じないためにそうしているのかもしれません。勇気を出して自分の幸せ、喜びに向かって生きることを選択しましよう。